Marine Botanical & Botanical
イソマリンに配合されている海藻と藻類と植物の特徴や成分
スキンケアで期待できる効果
- ダメージケア
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紫外線や乾燥等によるダメージを受けた肌を健やかに整えます
【期待できる効果】色素沈着抑制・炎症抑制・あかみ抑制・鎮静ケア・皮膚修復・肌再生促進・血行促進
- うるおいケア
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肌が必要としている水分や油分を補給し、潤いのある肌へと導きます。
【期待できる効果】保湿・ターンオーバー促進・セラミド生成促進
- 整える
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肌のきめを整え、毛穴レスで張りのある状態へ整えます。
【期待できる効果】整肌・毛穴レス・皮膚コンディション改善促進・ターンオーバー促進
- 守る
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肌の持つバリア機能を向上させ、肌荒れトラブルから守ります。
【期待できる効果】皮膚保護・バリア機能向上・肌荒れ防止・肌バリア機能促進
- エイジングケア
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年齢に応じたお肌のエイジングケアでツヤとハリのある日々に
【期待できる効果】コラーゲン生成活性化・コラーゲンブースター・細胞賦活促進・ハリ・栄養成分補給
海藻類
ラミナリア ディギタータ
Laminaria Digitata
ラミナリア・ディギタータは、コンブ科の大きな褐藻の一種で、主に北大西洋と北極海の浅い沿岸に生息しています。
ブルターニュの海域は、世界屈指の激しい潮の干満差(12m)によって、自然の浄化作用が飛び抜けて良いため、この海域には肌に最高の成果をもたらす品質の高い海藻が繁殖しています。
ラミナリア・ディギタータには、ビタミン、ミネラル、微量元素が豊富に含まれていて、カルシウム、カリウム、ヨウ素、鉄分、カロチン、タンパク質、アルギン酸、ラミナラン、マンニトール、ナイアシン、リン、ビタミンB群、ビタミンCおよび他の多くの微量元素が含まれます。また、海藻プリフェノール・フロロタンニンやカルテノイドの一種であるフコキサンチンを含んでいます。
フコキサンチンの脂肪燃焼特性は、糖尿病疾患への効果が報告されていて、体の健康はもちろん、肌の機能のためにも、貢献してくれています。
トチャカ
Chondrus Crispus
日本名は「トチャカ」であまり親しみのない海藻ですが、ヨーロッパでは「アイリッシュモス」と呼ばれていて、喉の痛み対策にお菓子に混ぜて食べていたり、紀元前からアーユルベーダで腎臓疾患や呼吸器の粘膜保護に使われるなど、薬草としても親しまれていた海藻です。
紅色海藻に含まれるネバネバ成分『フコイダン』は、1996年、日本癌学会によってガン抑制効果があると報告され、注目されるようになりました。
海藻コロイド『フコイダン』には、いろいろな薬効:コレステロール低下作用、血糖値上昇抑制作用、中性脂肪抑制作用、抗アレルギー作用、 血液凝固阻止作用、潰瘍治癒促進作用、抗ウイルス・ 抗菌作用、ピロリ菌感染阻害作用、育毛作用、保湿作用などがあるとのことですが、人間は無意識に海藻の恩恵を受けていると改めて感じてしまいます。
海藻はとても神秘的で、まだ知られていないメカニズムもたくさんあります!
ウルバ ラクツカ
Ulva Lactuca
海藻の形状から別名シーレタスとも呼ばれ、優良な栄養源と考えられています。
コバラミンや、ビタミンC・A・ビタミンB群で水溶性のナイアシン、ビタミンB1とB12を豊富に含有。脳や神経系の恒常性の維持や血液の形成に大きな役割を果たしています。ウルバ ラクツカのタンパク質濃度は、乾燥質量の最大33%を占めています。
含まれている栄養価は、100グラムあたり87mgの鉄分と700mgのカルシウムです。また、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、ヨウ素、アルミニウム、マンガン、ニッケルが豊富で、可溶性窒素、リン、そして多数の微量元素が含有されています。
ヒバマタ
Fucus Vesiculosus
褐色藻類ヒバマタをはじめとする海藻類のネバネバ成分は、糖の分子が無数につながった食物繊維の一種で多糖『フコイダン』とよばれています。フコイダンは、褐海藻のいくつかの種類から抽出できますが、生体を構成する多糖類や核酸の構成成分の一種、フコースが無数に繋がって硫酸基と結合した多糖です。
難しい言葉が多いのですが、医学界では、抗腫瘍や抗血管新生活性、免疫調節、抗炎症、抗凝血、抗血栓、抗酸化活性など、多種多様な生物活性を持っていることが研究によって分かってきています。100年前に発見されて以来、研究が続けられていますが、未だに謎が残っている不思議な成分です。
食品の世界でも、海藻のフロロタンニン(海藻に含まれるポリフェノール)など、生物由来の抗酸化物が注目されはじめています。褐色藻類は蛋白質,ビタミンや、ヨウ素・亜鉛などミネラルによる美肌効果だけではなく、陸生生物には含まれない重要な生物活性成分を持っています。
サルガッスム ムティカム
Sargassum Muticum
ホンダワラ科の海藻の一種ですが、形状もアカモクと似ていてネバネバの強い海藻です。このネバネバはフコイダンという成分ですが、硫酸多糖の一種で、世界中で現在も研究が進められており、さまざまな効果が期待できると注目されています。
もう一つの特徴は、フコキサンチンで、これはカロテノイドの一種です。褐色類の海藻に多く見られる赤色の成分です。このフコキサンチンも研究が進められており、さまざまな効果が期待できると注目されています。
抗酸化作用を有するフコキサンチンは体内で発生した酸化ストレスから体を守るのではないかと考えられています。この海藻には、フコサキサンチンがワカメやコンブよりも多く含まれています。
ウンダリア ピナティフィダ
Undaria Pinnatifida
学名がウンダリア ピナティフィダですが、この海藻はワカメです。
日本の貨物船の船底などにワカメが付着して世界の海に運ばれたと考えられています。フランスのブルターニュのイロワーズ海にも自生するようになりました。
ブルターニュの海では、世界でも最高の干満差のせいで、海水の純度が高く、高品質で栄養価の高いフランス産のワカメを収穫することができます。
食用として馴染みのある海藻ですが、アスパラギン酸・グルタミン酸・ロイシンをはじめ、コラーゲンの構成アミノ酸、プロリン・トレオニン・リシンなど18種類のアミ酸やビタミンA、K、E,、Cと葉酸B9とミネラル・微量元素(マンガンや銅など)、そして、脂肪酸類(EPA・パルミトレイン酸・オレイン酸など7種類)を含有していますが、ヨーロッパでも貴重な栄養源として、また、化粧品の原料として再認識されています。
ダルス
Palmaria Palmata
大西洋北部沿岸に自生。アイルランド料理などでは食用とされていて何世紀にもわたって収穫されてきた紅色海藻。
ダルスは必要栄養量の良い海藻で、カルシウム、カリウム、鉄、ビタミンA、ビタミンC、ヨウ素、および微量元素も豊富に含まれています。特に、ビタミンB6、鉄分、ビタミンB12、フッ化物を豊富に含有していることが特徴です。
抽出物の高レベルの葉酸、マグネシウム、カルシウム、鉄、パントテン酸(ビタミンB5)、アミノ酸類は、肌機能を覚醒させ、細胞の成長を促進し、皮膚コンディションを改善してくれます。
この海藻のネバネバは、肌の表面に薄い皮膜を作り、製品の栄養素をより簡単に吸収できるようにしてくれます。また、天然の皮膚軟化剤なので、皮膚に水分を保ち、環境によるダメージから保護してくれます。また、植物性コレステロールを含有し、細胞間脂質セラミド生成をサポートして滑らかでしなやかな肌を保ってくれます。
カリブレファリス ジュバタ
Calliblepharis Jubata
この海藻に含まれるカラギーナンとは、紅藻類から抽出される食物繊維のひとつで、寒天に似た組成をもっています。
スコットランドのアイリッシュモス(トチャカ)という海藻から抽出されることが多いのですが、フランスのブルターニュに生息するカリブレファリス ジュバタにもカラギーナンが含有されています。
食品や化粧品のゲル化剤・安定剤として使われるイメージの強いカラギーナンですが、近年の研究により、ウイルスに対抗する力を持つことがわかってきました。さらに、含有されているマグネシウム、リン、亜鉛などの栄養素が免疫力を高める働きをしてくれるといわれています。
抗酸化物質をはじめ、肌に欠かせない脂肪酸、デトックスをサポートする硫黄や代謝をサポートするヨウ素も豊富に含まれていてコスメの分野でも研究が続けられています。
ピラエラ リトラリス
Pylaiella Littoralis
Sea felt(海のフェルト)とも呼ばれていて、岩の上に生息する茶色い無数の糸状の海藻です。
褐藻類のヌメリに含まれる成分をフコイダンと呼んでいますが、乾燥や細菌から身を守るバリア機能があることから、現在も様々な研究が進められているほど健康価値の高い成分と考えられています。また、β-カロテンのほかに,フコキサンチンという抗酸化作用のある赤褐色の色素を含有しています。
私たちのからだは20種類のアミノ酸からできていますが、からだの中でつくることのできない必須アミノ酸と、からだの中でつくられる非必須アミノ酸とに分けられます。
この海藻は、コラーゲンの33%を占めるアミノ酸・グリシンや,コラーゲンの材料となるアミノ酸・プロリンや、角層の保湿効果もある19種類もの必須アミノ酸と非必須アミノ酸のほとんどを含有しています。
マルバチシマクロノリ
Porphyra Umbilicalis
イギリスのウェールズ地方などでは古くから食用にされているミネラルや微量元素を含有する栄養価の高い海藻です。
北大西洋に生息していますが、今では化粧品に欠かせない海藻なので、ヨーロッパの産業界でも、重要な海産物となっています。
含有されているフェレドキシンは、鉄と硫黄から構成されたタンパク質で、生物学的に重要なさまざまな酸化還元反応に関与しています。海藻や植物界に存在していて植物型フェレドキシンと呼ばれていますが、その多彩な機能のために、さらに研究がされています。また、フェレドキシンが持つ蛋白質の構造安定化因子としての様々な機能が、細胞を守る役割を担ってくれます。
UVプロテクションクリームやエイジングケアクリームに なくてはならない成分を与えてくれる海藻です。
藻類
スピルリナ プラテンシス
Spirulina Platensis
スピルリナという名前は、ラテン語の SPIRULA(小さなコイル)からつけられたものです。
ゲノム構造の変化を頻繁に起こすことで、過酷な環境に適応している生命力の強い原始的な生物で、単細胞微生物に分類されます。
タンパク質・アミノ酸・カルシウム・マンガン・鉄分をはじめとするミネラル類・脂肪酸など豊富な栄養素の70種類以上を含有。飛び抜けた栄養素を含んでいる、今話題の健康サプリで知られているスピルリナは淡水の藻類です。
含まれるタンパク質は、必須アミノ酸のバランスが良く、しかも全てを含有。ポリフェノール(珍しい藍色の色素:フィコシアニン)も肌にとって貴重な成分。細胞を守ってくれるフェレドキシンも含有。ビタミンA・K・B12 を豊富に含む藍藻ですが、ビタミンB はほうれん草の60倍も含有しています。
肌に優しい天然の美肌成分を含有する藻類のひとつとしても、注目されています。
クロレラ ヴュルガリス
Chlorella Vulgaris
クロレラは「地球の生命の原点」としてカンブリア期の前の約20億年前に誕生したと推測されていますが、非常に微細な生物なので、その発見は19世紀末のことでした。というのも、ヒトの血液中の赤血球とほぼ同じ大きさで、もちろん肉眼では見えない微生物だからです。
クロレラは特有成分CGF(クロレラ成長因子)を含有していますが、普通、人間も植物も細胞は2つに分裂して成長するのですが、クロレラは20時間で、一度に4つの細胞に分裂します。今でもメカニズムと健康への効果は解明されていませんが、古代の神秘的な能力を持っていることは確かです。生命力が旺盛なクロレラは、良質なたんぱく質やビタミン、ミネラルなど、60種類以上の栄養素を含有しています。クロレラに関する研究報告は680件以上もありますが、生体防御、細胞賦活、デトックス、抗酸化などの研究が10分野以上も平行して進められています。
人間の健康と美のための原点のような生物です。
塩耐性植物
クリスマム マリチマム
Crithmum Maritimum
普段食べている野菜など、植物の祖先が生まれたのは、何十億年も昔の海でした。私たちの存在の起源も海ですが、クリスマム マリチマム(別名:シーフェンネル)は太古の時代に海から陸地へと移住した珍しい植物の一種です。
海岸の夏の太陽光線や冬の嵐や植物に大敵の塩水にさらされる過酷な環境のストレスにも負けずに、岩場で花を咲かせる強靭な塩耐性植物です。太古から劇的な進化を遂げて、生き延びるための様々な栄養素を合成している植物です。
ヨーロッパでは長年美容や健康のために使用されていますが、クリスマム マリチマムから得られるエキスはビタミンA とKとE、そしてミネラル類が豊富で補酵素コエンザイムQ10も含まれています。
貴重なエキスは、オメガ6(多価不飽和脂肪酸)を含有。肌のバリア機能を保つセラミドの合成をバックアップしたり、美容の強い味方です。肌にハリとツヤを与えてくれる貴重な植物のひとつです。
生息地はヨーロッパの海岸ですが、岩の海岸で知られるフランス・ブルターニュ産が最高品質と言われています。ブルターニュの海岸のそばにあるイソマリンの工場では、クリスマム マリチマムを採取して自社工場でエキスを抽出しています。
ヘリクリスム アレナリウム
Helichrysum Arenarium
ヘリクリサムは南ヨーロッパから北アフリカにかけての地中海沿岸地域が原産。古代ギリシアでは料理に利用したり、薬代わりに用いられることがあったと考えられています。
その後もヨーロッパでは、肌が持っている機能を自然に無理なく回復させてくれる薬草としても重宝され、昔からその癒しと再生効果のために肌のケアにも使用されてきました。
枯れても花は鮮やかな黄色のままで、不死を象徴しているので、イモーテル(不死)と呼ばれているこの海浜植物は、血行促進などに効果のある芳香成分:ネリルアセテート、α及びβークルクメンなどを含有していて、肌の赤みを抑えて、健やかな、若々しい素肌へと導いてくれます。
薬草&樹木
ナギイカダ
Ruscuc Aculeatus
英語名はブッチャーブルーム( Butcher‘s Broom)というキジカクシ科植物の植物です。地中海沿岸を原産で、ヨーロッパでは古くからナギイカダの根をその抗炎症作用により泌尿器疾患や便秘などの治療に用いてきた歴史があります。
現代では、美容の分野でも効果が知られるようになりました。ナギイカダエキスに含まれる天然成分は、カテプシンD(タンパク質分解酵素)産生を促して、表皮の新陳代謝(ターンオーバー)をサポートしてくれます。
メラニンは、通常、ターンオーバーによって皮膚から排泄されますが、ターンオーバーの周期が長くなるとシミやくすみの原因となったり、キメが粗くなる過角化になることが報告されています。
カテプシンDの産生を促進することは、美しく健康な肌を保つために欠かせない要素と考えられています。
メディカルハーブとしては、静脈循環が悪くなって、脚が重い、などの症状を緩和する目的で用いられます。
ノラニンジン
Daucus Carota Sativa
ヨーロッパ原産のセリ科の野生種のニンジン。根は直径約1㎝ほどで食用には適しません。英語名は ワイルド キャロット(Wild carrot)。
含有されているβ-カロテンは、体内でビタミンAに変わり、免疫力を高め、活性酸素を抑制する抗酸化作用があり、人体にとって欠かせない成分です。また粘膜を正常にする働きがあり、皮膚をはじめ、口、目、消化管などの表面を健康に保つ作用や皮膚代謝促進作用・血行促進作用はよく知られています。
ノラニンジンの主要成分は化粧品にも配合されますが、美肌作用、整肌効果があり、コラーゲン生成の肌環境をサポートしてくれます。
ツボクサ
Centella Asiatica
インドのアーユルヴェーダでは、万能な薬草として最も重要なハーブのひとつとされています。
インドや中国で伝説が生まれるほどの薬草ですが、特に神経と脳細胞を活性化する効果があるとされ、その他にも効能として、鎮静作用、抗菌作用、解毒、止血、利尿薬、認知症予防、血液循環の改善、肌のトラブル改善など、さまざまな効果が期待されています。
欧米では、ツボクサが18世紀にイタリアで強皮症の緩和のために処方されてからその効能が知られるようになりました。
研究が進み、ツボクサの主要成分・トリテルペノイド化合物には抗酸化作用があると考えられていますが、ツボクサにはコラーゲンの生成や、皮膚の繊維芽細胞の活性化を促す効果があることが、実験で得られたため、今ではエイジングケア化粧品にも配合されています。
ツボクサ(Centella asiatica)から抽出され、精製された成分マデカソサイド(Madecassic acid)は傷に塗る軟膏の主成分としても使用されていますが、傷や火傷、乾癬など皮膚の損傷を改善する効果については臨床試験でも認められています。
ハマメリス
Hamamelis Virginiana
北アメリカ原産で、英語ではウィッチヘーゼル、一般的にはアメリカマンサクと呼ばれています。
北アメリカの先住民はウィッチヘーゼルを切り傷や湿疹、眼の炎症や痔、虫刺されなどに外用で用いてきました。フランスではひげ剃り後のスキンケアや止血に、また日焼け後のケアや眼のかゆみ、口腔衛生などの目的で用いられています。
皮膚に存在する代表的な抗酸化物質のひとつトコフェロール(ビタミンE)は活性酸素種によって引き起こされる過酸化脂質の抑制など、抗酸化能を発揮することが知られています。
ハマメリス葉エキスに含まれるハマメリタンニンは、それ自体の抗酸化作用は解明されていませんが、トコフェロールの抗酸化効果を相乗的に増強することが立証されていて、皮膚内のトコフェロールの抗酸化効果を高める可能性があると考えられています。
また、このハマメリタンニンが皮膚のタンパク質を収縮させることによる収斂作用があるため、古くから肌を引き締めてくれるように、化粧水をはじめとするスキンケア製品に用いられています。
カンゾウ
Glycyrrhiza Glabra
医学の原典ともいわれる『ヒポクラテス全集』(紀元前5世紀頃)にも登場する薬草ですが、エジプトのツタンカーメンの墓からも大量のカンゾウの根が出土しています。
カンゾウはマメ科の多年草で、地下茎に含まれるグリチルリチン酸には、ショ糖のおよそ100倍の甘味を有すると言われていて、ヨーロッパやアジアでは紀元前から薬として珍重されてきました。
カンゾウ根エキスは、100種類の生薬エキスの中で最も強いヒアルロニダーゼ阻害活性が見られ、アレルギー性疾患を治療する手段にも使用されますが、主要成分であるグリチルリチン(glycyrrhizin)には抗炎症、抗アレルギー作用があることは、広く知られています。
その他、抗アレルギー作用や抗炎症作用の有効成分として働くリクイリチン (liquiritin)や 、色素沈着抑制の相乗効果(チロシナーゼの活性阻害による)のある甘草フラボノイドなど、美白化粧品には定評のある成分を含有しています。若々しい美肌のための成分も豊富に含まれる万能な薬草が何千年も前から人間の生活に関わっていることは驚きです。
オウゴン
Scutellaria Baicalensis
シソ科の多年生草本で、コガネバナと呼ばれていますが、根の皮を取り除き乾燥させたものが薬草『オウゴン』として知られています。
生薬として古代から重宝されてきた植物ゆえに、肌への美容効果も広く研究されていて、スキンケアの分野では、抗炎症や保湿、収れん、メラニン産生の抑制など幅広く応用されています。
抗炎症作用と抗アレルギー作用に優れているバイカリン・バイカレインといったフラボノイド類、炎症性や酸化ストレスの低減に有効、と報告されているオロキシリンAやオウゴンの抽出物の中でも最も強い美白効果が見られたオウゴニンなどが主要成分ですが、漢方では抗菌・解毒作用が知られ、細菌が出す毒素による腸粘膜の炎症を抑えたり、熱を取り除くなどの目的で使用されています。
空気中の微粒子(花粉や埃などの汚染物質)によって肌に引き起こされる炎症を抑え、和らげてくれる効果、男性ホルモン優位によって起こる脱毛を抑制する効果、活性酸素によるダメージ抑制効果など、美容にとって貴重な存在です。
エナンチア クロランタ
Enantia Chlorantha
「エナンチアクロランタ樹皮エキス」というのは、アフリカを中心に自生している「エナンチアクロランタ」という植物の樹皮から抽出されるエキスのことで、また、「エバーマット」と呼ばれることもあります。
古くから鎮静効果や解熱効果などの薬効特性が利用されています。皮脂腺の機能亢進に関わるる酵素を抑制して毛穴を縮小することなど、近年では、優れた美容効果も認められ、美容業界でも注目が高まってきている植物です。
毛穴の中で皮脂が分泌されすぎてしまうのを抑えてくれるといった効果が見られ、角栓や毛穴のざらつきも抑えられるようになり、毛穴が目立たなくなったりといった優れた効果も期待できるようになります。
その収れん効果によって、毛穴も引き締め、より毛穴を目立たなくさし、肌をなめらかに整えてくれます。
オタネニンジン
Panax Ginseng
野菜のニンジンはセリ科ですが、オタネニンジン(御種人蔘)は、ウコギ科の多年草で、植物の分類上は違った植物です。
オタネニンジンは、古くから人々の健康を支えてきました。その効果は、よく知られた滋養強壮だけでなく、神経系や循環器系などの機能維持・改善に幅広く適用されています。オタネニンジンの多様な成分(多糖、アミノ酸、ペプチド、アルカロイド、テルペン類など)が、幅広い効果をもたらしています。
オタネニンジンのエキスには、血流を促進する作用が知られているサポニン(ジンセノサイド)が豊富に含まれていますが、他にも、ビタミンやマグネシウム、ミネラル、抗酸化物質など、さまざまな栄養素が含まれていて、代謝と血行を促進する効果と肌の保湿性を高める効果があるため、肌荒れやしわなどの肌トラブルだけでなく、脱毛予防にも効果がると言われています。
サポニンには、免疫機能をつかさどるリンパ球の1種のナチュラルキラー細胞を活性化し、ウイルスや細菌から体を守ります。植物に含まれる成分は想像以上の効果を持っていると、驚かされます。